作る時のタブー


 3で書いたやるべきこともあるならやるべきでない「タブー」も存在します。ここでは著作権や肖像権の問題はあたりまえのことなので省 くことにしますが、他にも気づかないうちにやっていることがWeb標準の3つの柱の強度を弱くしてしまうことがあります。

 ここではその「タブー」について書いていきます。

(『訪 問者に優しいWebサイト作り』、『やってはいけない!! ホームページの 掟』を要約)


A. 無駄な装飾はつけない

 まずはこちらのページをみてください。 → ウ ザい ページにご注意

 このページについてどう思うでしょうか。Webサイト作成初心者がよくやるミスです。とい うかやりたくなる要素だと思います。見た目は派手でもやっぱり 困るものです。 ブリンク(Netscapeのみ)とマーキーのことです。ブリンクは文字を点滅、マーキーは文字をスクロールさせる要素です。こ れは文字を読みにくくした り、ビジターをいらだたせる要因なので使わない方がいいです。というかお願いだから使わないでください。(←

 何か目立たせたいのでしょうが、目立たせるのなら彩度が高めの色を使うな ど、別の方法でお願いします。


B. 背景と近似色で文字を書かない

 まずはこちらのページをみてください。 → ウ ザいページにご注意

 黒い背景に黒い文字で書いても何が書いてあるのか分からないのと一緒で、背景と似た色では文字を書くと 読みにくくなります。明度の差 (コントラスト)をつければ問題はないです。黒と白のようなものですね。ただし、背景と補色の関係の色を使いすぎるのも目が ちかちかするので嫌われます

 それと同じで、#ff0000、#00ff00などの色は目がちかちかするので、これも控えた方がいい でしょう。色の三原色はきれい でも、光の三原色では強すぎです。この原色に近い色は少し淡い色にするとクリエイターにもユーザー(の目)にもいいで す。


C. ページを重くしない

 ページが重いというのは要するにページを表示するまでの時間がかかるということです。その原因は、たくさんの画像だったり、たくさん の情報量だったり。特に後者は長く1ページにまとめたところで読みにくいだけです。

 たくさんの画像については画像を節約するというテクニックが効果的で す。

 例えば、次の画像(左のメニューのもの)を表示するときはどちらが早く表示されるでしょう。

ボタン1  ボタン2左の2枚(計 13.8KB)と

ボタン↑を組み合わせた1枚 (12.2KB)

 容量を見ても下のほうが早いですが、仮に容量が一緒だとして、画像を1枚ロードするのに1秒かかるとしたら、画 像は少ないほうがロー ドが速くなりますCSSを使えば下の画像で左のメニューのようにロールオーバーで見せるこ ともできるのですから下の画像を使った方が得です。

 また、ギャラリーページなどはサムネイル画像を使うと表示が速くなります

 たくさんの情報量については、ページを分割する必要があります。たとえ ばリンク集などは10件ごとに区切る、など。それによりページ は軽くなるはずです。


D. レイアウトを汚くしない

 レイアウトというのは、サイトのデザインとかそういうのではなくていちいち横スクロールしないと読めない文章だったり、極端に縦長の 文になったり…というのを作らないという意味です。また、改行の位置にも気をつけなければなりません。

 横スクロールについては横スクロールバーが出ているだけで不安定になるという人も少なくはないは ずです。

 縦長すぎるとホイール付きのマウスでも面倒な場合があります

 改行の位置が中途半端なところにあると読みにくくなります。つぎの例が そうです。


ようこそ、○○○
○のウェブサイ
トへ!ここでは×××
×についての紹
介をしています。


 中央ぞろいが入っているとまさにパーフェクトな状態に。携帯用Webサ イトに多いです。改行の位置には十分気をつけましょう。

 また、横幅などを%(パーセント)などの相対指定で作るリキッドデザイン(ウィ ンドウ幅などに応じてサイトの幅などが変わるデザイン)にするとどん な環境でも読みやすいです。その場合は改行位置を決めるタグもあるの でそういったものと併用するといいでしょう。

 これと同じように、文字の大きさも相対の単位(emがおススメ)で 設定するといいです。こうすればブラウザ側で文字サイズを変更すること ができるようになります。


E. 工事中ページは基本的に置かない

 個人のサイトなどで、作成途中のページを主に「工事中ページ」といいます。勝手に名付けただけなんですが。(←

 よくあるのが、どこぞのおっさんが謝ってる感じのだとか、ただ単に「工事中」や「Under construction(英語で工事中の意味)」、「鋭意制作中」と書いてあるページとかいろいろあります。そんな何もな いナンセンスなページにビジターを迎え入れるのだったら他のことをしましょう。新聞や雑誌に「工事中ページ」はないのです から、Webサイトもないほうがいいのです。ただし、リンクを貼らずに横に「近日公開予定」とかそう言った感じで書いてある のは予告として受け止められるので公開を楽しみにするビジターもあらわれていいと思います。


F. ページに音を鳴らさない

 Webページを見るときに何かBGMをかけながら見る人、静かな時間帯に見る人、こっそり見る人(←

 Webページを見る人にはいろいろな人がいます。はじめのBGMをかけながら見る人は勝手にならされると曲が聴きにくくなってイライ ラするかもしれませんし、静かな時間帯に見ていていきなり音が流れだしたらびっくりしていきなり主電源切りかける人もいます。はい、僕です(爆

 こっそり見る人の場合はとりあえずバレます。まあ、ビジターが音を聞かないようにすれば問題ないですが、それだとクリエイターが頑 張った意味が無意味になりますので、結果的に音楽は聞かせる必要はないことになります。どうしても聞かせたいのならオン/オフができるようにしましょう。 もしくはかなりできのいいものを作って「聴かせる」という方法もありますが、とりあえずその道でやっていく人以外はやらなくて結構です。


 このようなことでビジターを減らすことがないように、これらに気をつけてサイトを作っていくといいと思います。